
興味あり
SPYDは分配金をどれくらいもらえるの?
株価は?構成銘柄は?詳しく知りたい!

本記事ではこんな疑問にお答えする為、SPYD(SPDR ポートフォリオS&P 500 高配当株式ETF)について紹介します
非常に高い配当(分配)利回りが特徴のSPYDですが、コロナショックの際には大きく値を下げ、長く低迷するなど安定感に欠ける特徴も見えました。
特に魅力になる配当(分配)金も、どれくらいもらえるのか、これまでどうだったのか気になるところだと思います。
この記事では分配金を中心に、SPYDの特徴やどんな方におすすめ出来るかについてもご紹介します。
- SPYDの分配金情報(利回り、増配率)
- SPYDってどんなETF?(基本情報、株価(現状・S&P500との比較)、構成銘柄、構成セクター)
- SPYDはこんな方におすすめ
同じ高配当ETFである「VYM」と「HDV」についても詳しくまとめていますので、合わせてご確認下さい👇
➣【高配当と安定感の両立が魅力】HDVとは(2023年最新情報まとめ)
またVYM、SPYD、HDVの3種類を比較、分析もしています👇
私は2019年から米国株投資を実践しているブロガーです。
愛する米国連続増配・高配当株をメインに資産運用中です。
結論:【高配当が魅力】SPYDとは(2023年最新情報まとめ)
まず最初に本記事でわかる結論からご紹介します。
<SPYDの分配金情報>
- 利回り:約3.5%~5.0%の間で推移
- 増配率:年度毎で変動が大きい(安定感が低い)
<SPYDってどんなETF?>
- 80銘柄に分散され、設定は’15年からで歴史が浅い
- 株価:コロナショックでの下落が大きく、その後ハイテク銘柄に遅れて’20年後半から急回復するが、’22後半ごろから横ばいの傾向
- トータルリターン:コロナショックでの暴落でS&P500に差をつけられ、それ以降は良くも悪くもS&P500と逆の動きをする
<SPYDはこんな方におすすめ>
- 暴落時の株価の低迷、減配は我慢でき、むしろ買い増しできる人
SPYDは、米国籍の高配当株ETF(上場投資信託)です。
S&P500の配当利回り上位約80銘柄に投資しているので、高い利回りが魅力です。
ただし増配率はばらつきが大きく、減配する年もあります。
株価はコロナショックでの下落が大きく、さらにそこからの回復の遅さでS&P500に差をつけられましたが、’22年の下落局面では安定感を見せています。
しかし’23年のハイテク株上昇局面ではS&P500に差をつけられ、良くも悪くもS&P500と逆の動きをしています。
暴落時の下落率が大きいですが、高配当の為、暴落時こそしっかり買い向かうことが出来て、特に目先の高い配当金を受け取りたい方にとって、魅力的な投資対象の候補になります。
ではこれ以降は、上記結論に対する詳細内容をご紹介します。
SPYDの分配金情報
それでは早速、配当金に関する情報からご紹介します。
ここでは、
- 分配利回りの推移
- 分配額の推移
- 年増配率の推移
についてご紹介します。
SPYDの分配利回りの推移
SPYDのこれまでの年間分配利回りの推移です。
※年間分配利回り = 年間分配金 ÷ 年末株価 で計算しています

- 約3.5%~5.0%の間で推移
SPYDの分配額の推移
SPYDのこれまでの分配額の数値及び推移です。

- 時期ごとのばらつき大
- 全体的に横ばいから微増の傾向
SPYDの増配率の推移
SPYDのこれまでの年間増配率の数値及び推移です。

- ’17、’20、’21年に減配し、’22年は大幅増配
- 年度毎で変動が大きい(安定感が低い)

興味あり
利回りは高いけど結構減配する年もあるんだね。。。
どんなETFなの?

ではETF情報、株価等についてご紹介します
SPYDってどんなETF?
ここでは
- 基本的な情報
- 株価
- S&P500とのトータルリターンの比較
- 構成銘柄
- 構成セクター
についてご紹介します。
SPYDの基本情報
SPYDの基本的な情報は下記です。
※ステート・ストリート社のH.P.より情報を引用
ティッカー(正式名称) | SPYD(SPDR ポートフォリオS&P 500 高配当株式ETF) |
運用会社 | STATE STREET |
ベンチマーク | S&P 500 高配当 |
構成銘柄数 | 約80銘柄 |
ファンド純資産 | 約68.8億ドル※1 |
配当時期 | 年4回(3/6/9/12月) |
株価 | 38.84 ドル※1 |
配当(分配金)利回り | 4.60 %※1 |
経費率 | 0.07% |
設定日 | 2015年10月21日 |
上記の基本情報から以下のようなポイントがわかります。
- 80銘柄と十分な分散ですが、VYM(約440銘柄)に対しては少ない
- 非常に高い配当利回り
- 経費率が非常に安い
- 設定日は歴史が短い(コロナショックが初めての暴落)
SPYDの株価
SPYDの週足リアルタイムチャートです。
※チャートを操作することで表示期間等の変更も可能です。
- コロナショックの下落率が大きい
- コロナショックの後、ハイテク銘柄等に遅れて’20年後半から急回復するが、’22年頃から横ばいの傾向
SPYDとS&P500とのトータルリターンの比較
SPYDと、S&P500に連動するETFであるSPYとを比較しました。
SPYD設定後の2016年から2023年7月末までの期間で、配当再投資込みでの比較です。

- コロナショックの下落前までは似たような値動き
- コロナショックでの下落が大きく、SPYとの差が広がる(暴落耐性が低い)
- ’22年の下落率はSPYDの方が少なく、差は縮まる
- ’23年のハイテク銘柄上昇局面ではSPYに差をつけられる
SPYDの構成銘柄(組み入れ上位10銘柄)
SPYDを構成する80銘柄の内、上位10銘柄を示します。(2023.7.31時点)
銘柄(ティッカー) | 組み入れ割合 | 配当利回り※ |
---|---|---|
インターナショナル・ペーパー(IP) | 1.38 % | 5.13 % |
パッケージング・コーポレーション・オブ・アメリカ(PKG) | 1.37 % | 3.26 % |
ライオンデルバセル・インダストリーズ(LYB) | 1.35 % | 5.05 % |
ダウ・インク(DOW) | 1.33 % | 4.95 % |
シーゲイト・テクノロジー(STX) | 1.33 % | 4.40 % |
スリーエム(MMM) | 1.32 % | 5.38 % |
アッヴィ(ABBV) | 1.29 % | 3.95 % |
フィリップス66(PSX) | 1.29 % | 3.76 % |
コメリカ(CMA) | 1.29 % | 5.26 % |
キーコープ(KEY) | 1.28 % | 6.66 % |
- S&P500の配当利回り上位約80銘柄に投資しているので、利回りは高め
- 均等分散という投資アプローチをしているので、銘柄ごとの組み入れ割合はほぼ差なし
SPYDは毎年1月と7月に銘柄組み替えし、S&P 500の配当上位約80銘柄に均等分散しています。
SPYDのセクター比率
SPYDを構成する80銘柄の、セクター比率を示します。(2023.7.31時点)
セクター名称 | 組み入れ割合 |
---|---|
金融 | 23.85 % |
不動産 | 20.87 % |
公益事業 | 14.75 % |
素材 | 7.99 % |
ヘルスケア | 7.49 % |
エネルギー | 6.30 % |
生活必需品 | 6.22 % |
一般消費財 | 6.11 % |
情報技術 | 2.63 % |
通信サービス | 2.47 % |
資本財 | 1.34 % |

興味あり
暴落に弱いんだね。。。
どんな人に向いているのかな?

ではおすすめ出来る方の傾向をご紹介します
SPYDはこんな方におすすめ

これまで紹介した情報から、SPYDをおすすめ出来るのはこんな方だと考えられます。
- キャピタルゲイン(株価の値上がり益)よりもインカムゲイン(配当収入)を重視する人
- 個別株を分析、管理するのは面倒だと感じる人
- すぐに高い分配金を受け取りたい人
- 暴落時の株価の低迷、減配は我慢でき、むしろ買い増しできる人
一つずつ紹介します。
キャピタルゲイン(株価の値上がり益)よりもインカムゲイン(配当収入)を重視する人
世の中には様々な株式投資手法がありますが、投資手法はあくまでも手段。
投資家の方それぞれで投資する目的は様々かと思いますが、その目的と手法が合っていればいいと思います。
あなたの投資目的に対して、配当金投資が合っている、配当金投資がしたいという方は、SPYDが選択肢の一つになり得ます。
配当金投資のメリット・デメリットについては以下の記事で紹介しています。
個別株を分析、管理するのは面倒だと感じる人

興味あり
配当金投資がしたい!
となっても、配当金を得る手段は様々あります。
色んな個別株を探して、銘柄分析/管理を楽しめる方もいれば、それを面倒だと感じる方もいます。
ETFは個別株に比べると、やることは少ないです。
相場に応じて勝手に銘柄の組み替えもしてくれるので、個別銘柄の分析や決算のチェック等も不要だからです。
それを楽で便利だと考える方は、SPYDが選択肢の一つになり得ます。
すぐに高い分配金を受け取りたい人

興味あり
ETFで配当金投資がしたい!!
となったら次に考えるべきは「分配利回り」と「増配率」がどの程度必要かです。
ここでもやはり投資目的が関わってきて、いつ、どの程度の配当金が欲しいかによってどんな「分配利回り」、「増配率」を狙うかが変わってきます。
一般的には現在の分配利回りが高ければ、高い増配率がコンスタントに続くことはなかなかありません(もちろん時々大きく上がることはありますが、上がったり下がったりすることになります)。
SPYDは他のVYMやHDVに比べると現在の分配利回りが高い状態です。
その為、目先ですぐに高い分配金を受け取りたい人に、SPYDは投資候補になります。
暴落時の株価の低迷、減配は我慢でき、むしろ買い増しできる人

興味あり
私の投資目的に合ってる!!SPYDを買おうかな~

ちょっと待ってください!!最後にもう一つ確認するべきことがあります
ここまでご覧頂いて、「SPYD買ってみようかな~」と思った方は、まだ重要なポイントの確認が必要です。
それは「暴落時の株価の低迷、減配は我慢でき、むしろ買い増しできるか」です。
SPYDは、コロナショックの際にS&P500や他の高配当ETFよりも大幅に下落し、さらに他よりも長期で低迷、大きく減配しています。
しかしS&P500や他の高配当ETFに遅れて大きく上昇した為、下落時にSPYDをしっかり買えた方はその後高い分配金、さらに増配の恩恵も受けることが出来ました。
株価は長期で見ると右肩上がりとは言えない為、こういった下落局面、減配局面で慌てて狼狽売りせず、むしろ買い増し出来る人には、SPYDをおすすめできます。
まとめ

本記事では、
- SPYDの分配金情報(利回り、増配率)
- SPYDってどんなETF?(基本情報、株価(現状・S&P500との比較)、構成銘柄、構成セクター)
- SPYDはこんな方におすすめ
について解説しました。
<SPYDの分配金情報>
- 利回り:約3.5%~5.0%の間で推移
- 増配率:年度毎で変動が大きい(安定感が低い)
<SPYDってどんなETF?>
- 80銘柄に分散され、設定は’15年からで歴史が浅い
- 株価:コロナショックでの下落が大きく、その後ハイテク銘柄に遅れて’20年後半から急回復するが、’22後半ごろから横ばいの傾向
- トータルリターン:コロナショックでの暴落でS&P500に差をつけられ、それ以降は良くも悪くもS&P500と逆の動きをする
<SPYDはこんな方におすすめ>
- 暴落時の株価の低迷、減配は我慢でき、むしろ買い増しできる人
SPYDは、米国籍の高配当株ETF(上場投資信託)です。
S&P500の配当利回り上位約80銘柄に投資しているので、高い利回りが魅力です。
ただし増配率はばらつきが大きく、減配する年もあります。
株価はコロナショックでの下落が大きく、さらにそこからの回復の遅さでS&P500に差をつけられましたが、’22年の下落局面では安定感を見せています。
しかし’23年のハイテク株上昇局面ではS&P500に差をつけられ、良くも悪くもS&P500と逆の動きをしています。
暴落時の下落率が大きいですが、高配当の為、暴落時こそしっかり買い向かうことが出来て、特に目先の高い配当金を受け取りたい方にとって、魅力的な投資対象の候補になります。
皆さんの投資目的に合った銘柄選定に、少しでも参考になれば嬉しいです。

最後までご覧頂きありがとうございました!
同じ高配当ETFである「VYM」と「HDV」についても詳しくまとめていますので、合わせてご確認下さい👇
➣【高配当と安定感の両立が魅力】HDVとは(2023年最新情報まとめ)
またVYM、SPYD、HDVの3種類を比較、分析もしています👇
さらに深く、様々な米国株の銘柄分析、情報収集、銘柄の管理をするなら、米国株アプリの活用が効果的です。
また、配当王、配当貴族といった米国の連続増配銘柄を以下の記事でまとめていますので良ければ参考にしてみてください。
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