
VIGとVYMって中身も似てそうだけどどう違うの?

どっちが利益が出るの??

本記事ではこんな疑問にお答えする為、VIG、VYMの2つについて徹底比較しました
- VIG、VYMの基本情報の比較
- VIG、VYMの分配金情報(利回り、増配率)の比較
- VIG、VYMのトータルリターンの比較
- VIG、VYMの構成セクター比率の比較
- 投資目的別のおすすめ銘柄はどれ?
「VIG」、「VYM」それぞれ個別の情報についても詳しくまとめていますので、合わせてご確認下さい👇
私は2019年から米国株投資を実践しているブロガーです。
愛する米国連続増配・高配当株をメインに資産運用中です。
配当王、配当貴族といった米国の連続増配銘柄を以下の記事でまとめています。
良ければ参考にしてみて下さい。
結論:[徹底比較]VIG×VYM:投資目的別のおすすめも紹介
まず最初に本記事でわかる結論からご紹介します。
<VIG、VYMの基本情報の比較>
- ベンチマーク、構成銘柄数、配当(分配)利回りに差がある
<VIG、VYMの分配金情報(利回り、増配率)の比較>
- 分配利回りはVYM>VIG
- 増配率の高さは平均するとややVIGの方が高め
<VIG、VYMのトータルリターンの比較>
- トータルリターンではVIG>VYMの結果
<VIG、VYMの構成セクター比率の比較>
- VIGはVYMに対して情報技術が多く、エネルギーが少ない
<投資目的別のおすすめ銘柄はどれ?>
- どちらもバランスが良いETFだが、どちらを選ぶかは投資目的次第
VIGは「10年以上連続して増配の実績を持つ米国普通株」で構成されているのに対し、VYMは「大型株の中でも予想配当利回りが市場平均を上回る銘柄」を重点的に組入れされています。
その為、平均増配率はややVIGが高く、配当(分配)利回りはVYMが高い傾向です。
ただしどちらもバランスが良いETFなので、大きな欠点は見当たりません。
目先の配当(分配)利回りを求めるならVYMがおすすめですが、トータルリターンを求めるならVIGが上回る傾向があります。
では基本情報から比較していきましょう。
VIG×VYMの基本情報の比較
VIG、VYMの基本的な情報は下記です。
ティッカー(正式名称) | VIG(バンガード・米国増配株式ETF) | VYM(バンガード・米国高配当株式ETF) |
運用会社 | Vanguard | Vanguard |
ベンチマーク | NASDAQ USディビデンド・アチーバーズ・セレクト・インデックス | FTSE ハイディビデンド・イールド指数 |
構成銘柄数 | 289銘柄 | 約440銘柄 |
ファンド純資産 | 641.6億ドル※1 | 50.9億ドル※3 |
配当時期 | 年4回(3/6/9/12月) | 年4回(3/6/9/12月) |
株価 | 154.12ドル※2 | 110.07ドル※4 |
配当(分配金)利回り | 1.97%※2 | 2.99%※4 |
経費率 | 0.06% | 0.06% |
設定日 | 2006年4月21日 | 2006年11月10日 |
では主要なポイントについて一つずつ比較していきましょう。
ベンチマークの比較
ティッカー(正式名称) | VIG(バンガード・米国増配株式ETF) | VYM(バンガード・米国高配当株式ETF) |
ベンチマーク | NASDAQ USディビデンド・アチーバーズ・セレクト・インデックス | FTSE ハイディビデンド・イールド指数 |
VIGは「NASDAQ USディビデンド・アチーバーズ・セレクト・インデックス」をベンチマークとしていて、10年以上連続して増配の実績を持つ米国普通株で構成されています。
それに対してVYMは「FTSE ハイディビデンド・イールド指数」をベンチマークとしていて、大型株の中でも予想配当利回りが市場平均を上回る銘柄を重点的に組入れしています。
構成銘柄数の比較
ティッカー(正式名称) | VIG(バンガード・米国増配株式ETF) | VYM(バンガード・米国高配当株式ETF) |
構成銘柄数 | 289銘柄 | 約440銘柄 |
どちらも200銘柄以上で構成していて、分散は十分だと考えられます。
しかしVYMは約440銘柄と非常に幅広い分散をしている為、分散を重視するならVYMにはメリットがあるといえます。
配当利回りの比較
ティッカー(正式名称) | VIG(バンガード・米国増配株式ETF) | VYM(バンガード・米国高配当株式ETF) |
配当(分配金)利回り | 1.97%※2 | 2.99%※4 |
現状の配当利回りはVYMの方が高いです。
目先の配当利回りを求めるなら、VIGに対してVYMに優位性があります。
ただし長期目線での配当を求めるなら、増配率の差も考慮した比較が必要です。
経費率の比較
ティッカー(正式名称) | VIG(バンガード・米国増配株式ETF) | VYM(バンガード・米国高配当株式ETF) |
経費率 | 0.06% | 0.06% |
経費率はどちらも非常に安く、差はありません。
設定日の比較
ティッカー(正式名称) | VIG(バンガード・米国増配株式ETF) | VYM(バンガード・米国高配当株式ETF) |
設定日 | 2006年4月21日 | 2006年11月10日 |
どちらも歴史が長く、リーマンショック、コロナショックの2回の暴落を経験しているデータがあり、同様の期間での比較が可能です。

基本的な違いはわかったけど、肝心の配当(分配)についてもっと詳しく知りたい!

では続いて配当(分配)利回り、増配率の推移を比較します。
VIG、VYMの配当(分配)利回り、増配率の推移の比較
ここではVIG、VYMの配当(分配)利回り、増配率を、それぞれ重ね合わせたグラフで比較していきます。
配当(分配)利回り
VIG、VYMのこれまでの年間配当(分配)利回りの数値及び推移です。
※配当利回り = 年間配当(分配) ÷ 年末株価 で計算しています

- 利回りはどの期間でもVYM>VIG
配当(分配)増配率
VIG、VYMのこれまでの年間増配率の数値及び推移です。

- 常にVIGの増配率が高いわけではなく、年毎に上下関係は異なる
- 上記期間での平均はVIG:+9.0%、VYM:+8.5%

VIGの増配率はもっと高いのかと思ったけど、思ったより差が無いんだね

配当金だけじゃなくて、株価も合わせるとどうなるの??

では配当再投資込みのトータルリターンを比較しましょう
VIG、VYMのトータルリターンの比較
VIG、VYMのトータルリターンの推移を比較しました。
VIG、VYM設定後の2007年から2023年2月末までの期間で、配当再投資込みでの比較です。

- VIGの方がVYMよりトータルリターンで上回る

配当再投資込みのトータルリターンだとVIGの方が上なんだね!

こんな違いが生まれるのは、構成セクターが影響しているのかな??

そうですね、構成セクターの違いも影響しています。
では続いて構成セクター比率も比較しましょう
VIG、VYMの構成セクター比率の比較
VIG/VYMを構成するセクター比率を比較します。
下記のグラフは、縦軸に3つ共同じ順番でセクターを並べ、比率を示しています。

- VIGはVYMに対して情報技術が多く、エネルギーが少ない

それぞれの構成比率が高いセクターの将来性をどう考えるかが、どのETFを選ぶかの重要なポイントになりますね

詳しくわかったけど、結局私はどれを買ったらいいの??
おすすめを教えて!!

では投資目的別のおすすめ銘柄をご紹介します
投資目的別のおすすめ銘柄はどれ?
まずはこれまでの結果を一覧にまとめます。
ティッカー | VIG | VYM |
分散(構成銘柄数) | 〇 | ◎ |
経費率 | ◎ | ◎ |
配当(分配)利回り | △ | 〇 |
増配率の高さ | ◎ | 〇 |
不況耐性 | 〇 | 〇 |
トータルリターン | ◎ | 〇 |
どちらもバランスが良いETFなので、大きな欠点は見当たりません。
ただ、2つを比較した際に少しずつ優劣がつくので、そのポイントをご紹介します。

どちらがみなさんの投資目的に沿っているかを見極めることが重要です
ということで、各投資目的別のおすすめ銘柄をご紹介します。
目先の配当金が欲しい方
そんなあなたには「VYM」がおすすめできます。
VIGと比較すると、VYMは高い配当(分配)利回りが特徴ですので、目先も含めた配当金が欲しいという方にはおすすめです。
ただし、高配当ETFには他にも「SPYD」、「HDV」もあるので、目先の高配当を求めるならそれらも検討の候補に加えてみてもいいのではないでしょうか。
以下の記事でVYM/HDV/SPYDの3つを比較しています。
増配率を重視して、将来的な配当を重視したい方
そんなあなたには「VIG」がおすすめできます。
2011年からの平均はVIG:+9.0%、VYM:+8.5%で、若干ですがVIGの増配率が高い結果になりました。
差は小さいですが、VIGは「10年以上連続して増配の実績を持つ米国普通株」で構成されている為、将来に渡っても安定して高い増配率が期待できると考えられます。
ただしVYMは2011年以降で減配の年は無しで非常に優秀な成績持っていますので、差は大きくはないと言えます。
配当も欲しいけど、トータルリターンも重視したい方
そんなあなたには「VIG」がおすすめできます。
VIGはVYMに対してトータルリターンで上回る記録を残していて、S&P500と同等のトータルリターンの記録もあります。
VIGとS&P500とのトータルリターンの比較は以下の記事で紹介していますので、参考にしてみて下さい。
情報技術セクターに期待する方
そんなあなたには「VIG」がおすすめできます。
VIGはマイクロソフトをはじめとする情報技術セクターが構成セクターの中で最大の割合を占めています。
配当金も欲しいけど、今後この情報技術セクターが伸びていくことを期待するなら、VIGがおすすめ出来るのではないでしょうか。
まとめ

本記事では、
- VIG、VYMの基本情報の比較
- VIG、VYMの分配金情報(利回り、増配率)の比較
- VIG、VYMのトータルリターンの比較
- VIG、VYMの構成セクター比率の比較
- 投資目的別のおすすめ銘柄はどれ?
について解説しました。
<VIG、VYMの基本情報の比較>
- ベンチマーク、構成銘柄数、配当(分配)利回りに差がある
<VIG、VYMの分配金情報(利回り、増配率)の比較>
- 分配利回りはVYM>VIG
- 増配率の高さは平均するとややVIGの方が高め
<VIG、VYMのトータルリターンの比較>
- トータルリターンではVIG>VYMの結果
<VIG、VYMの構成セクター比率の比較>
- VIGはVYMに対して情報技術が多く、エネルギーが少ない
<投資目的別のおすすめ銘柄はどれ?>
- どちらもバランスが良いETFだが、どちらを選ぶかは投資目的次第
VIGは「10年以上連続して増配の実績を持つ米国普通株」で構成されているのに対し、VYMは「大型株の中でも予想配当利回りが市場平均を上回る銘柄」を重点的に組入れされています。
その為、平均増配率はややVIGが高く、配当(分配)利回りはVYMが高い傾向です。
ただしどちらもバランスが良いETFなので、大きな欠点は見当たりません。
目先の配当(分配)利回りを求めるならVYMがおすすめですが、トータルリターンを求めるならVIGが上回る傾向があります。
皆さんの投資目的に合った銘柄選定に、少しでも参考になれば嬉しいです。

最後までご覧頂きありがとうございました!
「VIG」、「VYM」それぞれ個別の情報についても詳しくまとめていますので、合わせてご確認下さい👇
配当王、配当貴族といった米国の連続増配銘柄を以下の記事でまとめています。
良ければ参考にしてみて下さい。
米国ETF、米国連続増配/高配当株投資に役立つ本
米国株投資に関して学習するには、書籍の活用も効果的です。
米国ETF、米国連続増配/高配当株を紹介した本がいくつか出版されているので、代表的な本を紹介します。
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