
アメリカのシェブロンは配当金をどれくらいもらえるの?
株価は?業績は?詳しく知りたい!

こんな疑問にお答えする為、本記事ではシェブロン(CVX)について銘柄分析を行いました
シェブロンは米国のエネルギーセクターを代表する大型銘柄です。
配当による株主還元にも積極的で、連続増配は35年になります。
- シェブロンの配当金情報(利回り、増配率、それぞれの推移)
- シェブロンってどんな会社?(基本情報、株価(現状・S&P500との比較・高配当ETFとの比較)、事業内容、業績)
- シェブロンの今後の見通し
私は2019年から米国株投資を実践しているブロガーです。
愛する米国連続増配・高配当株をメインに資産運用中です。
配当王、配当貴族といった米国の連続増配銘柄を以下の記事でまとめています。
同じエネルギーセクターの「エクソンモービル」も紹介しています。
結論:[連続増配35年]シェブロン:CVXの配当,株価,今後の見通し
まず最初に本記事でわかる結論からご紹介します。
<シェブロンの配当金情報>
利回りは約3%~6%程度の比較的高い数値で推移
過去10年間の年平均増配率は約6%
<シェブロンってどんな会社?>
140年以上続く米国の大手石油会社で、NYダウ、S&P500指数にも採用
株価は’21/11時点でコロナショック前の水準以下で回復途上
トータルリターンは長期でS&P500を上回り、直近で高配当ETFのVYM、SPYDを下回る
<シェブロンの今後の見通し>
今後も成長が期待されるが、コロナウイルスの変異、政治的な原油価格動向等に注意
直近の株価は低迷しており、VYM、SPYDにも劣っています。
ただし突然原油需要がなくなることはあり得ませんし、将来的な対応も前向きに検討されています。
ではこれ以降は、上記結論に対する詳細内容をご紹介します。
シェブロン:CVXの配当金情報
それでは早速、配当金に関する情報からご紹介します。
ここでは、
- 配当利回りの推移
- 配当額の推移
- 年増配率の推移
についてご紹介します。
CVXの配当利回りの推移
シェブロン(CVX)の2010年以降における年間配当利回りの推移です。
※年間配当利回り = 年間配当金 ÷ 年末株価 で計算しています

- 3.0%~6.0%の比較的高い水準で推移
CVXの配当額の推移
シェブロン(CVX)の2010年以降における配当額の数値及び推移です。

- 全体的に右肩上がりだが、停滞する時期もあり
CVXの増配率の推移
シェブロン(CVX)の2011年以降における年間配当増配率の数値及び推移です。

- 増配率の波は大きい
- ’20年のコロナ渦でも約8%の増配を確保
- 2011年以降の年平均増配率は約6%で比較的高めの水準

増配率は不安定だけど、利回りは高めだね。
どんな会社なの?

では企業情報、株価についてご紹介します
シェブロン:CVXってどんな会社?
ここでは
- 基本的な情報
- 株価
- S&P500とのトータルリターンの比較
- 高配当ETFとのトータルリターンの比較
- 事業内容
- 業績
についてご紹介します。
CVXの基本情報
シェブロン(CVX)の基本的な情報です。
ティッカー(正式名称) | CVX(シェブロン) |
本社所在地 | 米国イリノイ州ノースシカゴ |
設立日 | 1879年 |
従業員数 | 約51,900人 |
セクター | エネルギー |
配当時期(支払い月) | 年4回(3/6/9/12月) |
株価 | 178.02 ドル※ |
配当利回り | 3.22 %※ |
連続増配年数 | 35年 |
採用指数 | NYダウ、S&P500 |
シェブロンは140年以上続く米国の大手石油会社で、NYダウ、S&P500指数にも採用されています。
同じく石油会社のエクソンモービルは’20年のコロナショック時にNYダウから除外されましたが、シェブロンは残り続けています。
また世界180ヶ国以上でビジネス展開している多国籍企業でもあります。
CVXの株価
シェブロン(CVX)の週足リアルタイムチャートです。
※チャートを操作することで表示期間等の変更も可能です。
- ’21/11現在、コロナショック前の水準には届かず回復途上
CVXとS&P500とのトータルリターンの比較
シェブロン(CVX)と、S&P500に連動するETFであるSPYとを比較しました。
2001年以降から2021年10月末までの期間で、配当再投資込みでの比較です。

- 2001年~現在において、市場平均のS&P500に連動したSPYに対してトータルリターンで上回る
CVXと高配当ETFとのトータルリターンの比較
シェブロン(CVX)と、高配当ETFであるVYM、SPYDとを比較しました。
SPYDが設定された’15年以降の比較です。

- 過去6年間において、高配当ETFのVYM、SPYDに対してトータルリターンで下回る

長期ではS&P500よりいいけど、最近は高配当ETFより悪いんだね。。。
どんな事業をしている会社なの?

では事業内容、業績についてご紹介します。
CVXの主な事業内容
シェブロン(CVX)の主力事業は以下の通りです。
- 川上事業
石油、ガス資源の探鉱、生産
- 川下事業
石油、ガスの輸送、精製、販売
- ケミカル
石油化学製品の製造販売
シェブロンは石油やガスの探鉱、生産、輸送、精製、販売を垂直統合で一括で行っています。
さらに、化学薬品の製造販売、発電事業なども行っていて、事業規模は多方面に渡ります。
また、代替エネルギー分野への投資も積極的に行っています。
CVXの業績(売上高、営業利益、営業利益率)
シェブロン(CVX)の業績の推移は以下の通りです。

- 業績は波が大きい
- ’20年のコロナショックでは需要減により約54億ドルの赤字

興味あり
コロナショックは移動が制限されたし、赤字でもしょうがないかもね。。。
今後はどうなるのかな?

では今後の見通しについて紹介します
シェブロン:CVXの今後の見通し
シェブロンの今後の見通しを説明する為には、その前に「世界的なカーボンニュートラルへの動向」を紹介する必要があります。
世界的なカーボンニュートラルへの動向
「世界的なカーボンニュートラルへの移行の加速」は、まさにコロナショックを起点に始まりました。
以下は2050年までの石油需要の予測を示したグラフです。

上記グラフを見ると、’30年頃がピーク予測だった石油需要の「標準」予測に対し、さらに早くピークアウトする予測も示されています。
新型コロナウイルスによる行動様式の変化、環境政策や技術開発のスピード次第ということです。
’20年から’21年にかけて、日本も含め各国で次々に脱炭素に向けた大きな目標、政策が打ち出されています。
今後の見通し
上記のように、世界的なカーボンニュートラルへの進展は不透明感があります。
それでもシェブロン(CVX)は主に以下の理由から、今後も成長が期待できると考えられます。
- 短期:移動の制限は徐々に回復し、既に原油先物価格は高騰
- 長期:シェブロンは2050年までにスコープ1※と2※でカーボンニュートラルを目指すことを宣言している
短期、長期どちらで見ても成長に繋がっていくと考えられます。
ただし、
- 新型コロナウイルスの変異型「オミクロン株」による移動の制限
- 原油価格は政治的要因で変動する
こういった点には注意が必要です。
※スコープ1、2とは:下図のように、自社による直接的な温室効果ガスの排出及び電気等の使用による間接排出

まとめ

本記事では、
- シェブロンの配当金情報(利回り、増配率、それぞれの推移)
- シェブロンってどんな会社?(基本情報、株価(現状・S&P500との比較・高配当ETFとの比較)、事業内容、業績)
- シェブロンの今後の見通し
について解説しました。
<シェブロンの配当金情報>
利回りは約3%~6%程度の比較的高い数値で推移
過去10年間の年平均増配率は約6%
<シェブロンってどんな会社?>
140年以上続く米国の大手石油会社で、NYダウ、S&P500指数にも採用
株価は’21/11時点でコロナショック前の水準以下で回復途上
トータルリターンは長期でS&P500を上回り、直近で高配当ETFのVYM、SPYDを下回る
<シェブロンの今後の見通し>
今後も成長が期待されるが、コロナウイルスの変異、政治的な原油価格動向等に注意
直近の株価は低迷しており、VYM、SPYDにも劣っています。
ただし突然原油需要がなくなることはあり得ませんし、将来的な対応も前向きに検討されています。
皆さんの投資目的に合った銘柄選定に、少しでも参考になれば嬉しいです。

最後までご覧頂きありがとうございました!
配当王、配当貴族といった米国の連続増配銘柄を以下の記事でまとめています。
同じエネルギーセクターの「エクソンモービル」も紹介しています。
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