DGRWとVIGって中身も似てそうだけどどう違うの?
どっちが利益が出るの??
本記事ではこんな疑問にお答えする為、DGRW、VIGの2つについて徹底比較しました
「DGRW」、「VIG」それぞれ個別の情報についても詳しくまとめていますので、合わせてご確認下さい。
私は2019年から米国連続増配株をメインに投資しています
- 2019年資産約200万円程度→2023年資産2000万円達成
- 1億円貯めてセミリタイヤが目標
- 30代、妻、息子(4歳/1歳)と4人暮らし
結論:[2024年最新]徹底比較:DGRW×VIG(投資目的別のおすすめも紹介)
まず最初に本記事でわかる結論からご紹介します。
DGRWは「配当の成長性が期待できる、利益の成長性も重視した大型企業」で構成されているのに対し、VIGは「10年以上連続して増配の実績を持つ米国普通株」で構成されています。
どちらも大きな欠点は無くバランスが良いETFですが、詳細を比較すると差が見えてきます。
どちらに投資するか迷われている場合は「経費率」、「分配時期」、「増配率」、「トータルリターン」といったポイントで差があるので良ければ参考にしてみて下さい。
では基本情報から比較していきましょう。
DGRW×VIGの基本情報の比較
DGRW、VIGの基本的な情報は下記です。
ティッカー(正式名称) | DGRW(ウィズダムツリー 米国株クオリティ配当成長ファンド) | VIG(バンガード・米国増配株式ETF) |
運用会社 | WISDOM TREE社 | Vanguard社 |
ベンチマーク | ウィズダムツリー米国株クオリティ配当成長インデックス | NASDAQ USディビデンド・アチーバーズ・セレクト・インデックス |
構成銘柄数 | 297銘柄 | 314銘柄 |
ファンド純資産 | 114.0 億ドル※1 | 742.1億ドル※1 |
配当(分配)時期 | 毎月 | 年4回(3/6/9/12月) |
株価 | 69.60ドル※2 | 168.47ドル※2 |
配当(分配金)利回り | 1.76%※2 | 1.90%※2 |
経費率 | 0.28% | 0.06% |
設定日 | 2013年5月22日 | 2006年4月21日 |
では主要なポイントについて一つずつ比較していきましょう。
運用会社の比較
ティッカー(正式名称) | DGRW(ウィズダムツリー 米国株クオリティ配当成長ファンド) | VIG(バンガード・米国増配株式ETF) |
運用会社 | WISDOM TREE社 | Vanguard社 |
VIGを運用する「Vanguard社」は資産総額で世界1、2を争う大手運用会社で、設立は1975年で歴史もあり、さらにその資産規模は2022年時点で約8.1兆ドルもあります。
それに対してDGRWを運用する「WISDOM TREE社」は、設立は2006年でまだ歴史も浅く、資産規模は2023年時点で約86億ドルです。
2社を比較すると、やはり「Vanguard社」の安定感、安心感は一つのポイントになります。
ベンチマークの比較
ティッカー(正式名称) | DGRW(ウィズダムツリー 米国株クオリティ配当成長ファンド) | VIG(バンガード・米国増配株式ETF) |
ベンチマーク | ウィズダムツリー米国株クオリティ配当成長インデックス | NASDAQ USディビデンド・アチーバーズ・セレクト・インデックス |
DGRWは「ウィズダムツリー米国株クオリティ配当成長インデックス」をベンチマークとしていて、配当の成長性が期待できる、利益の成長性も重視した大型企業で構成されています。
それに対してVIGは「NASDAQ USディビデンド・アチーバーズ・セレクト・インデックス」をベンチマークとしていて、10年以上連続して増配の実績を持つ米国普通株で構成されています。
構成銘柄数の比較
どちらも300銘柄近くの銘柄数で構成していて、分散は十分で、差は無いと考えられます。
配当(分配)時期
VIGは年4回の四半期毎の分配金支払いなのに対して、DGRWは毎月分配となっています。
配当金を毎月受け取りたいという方には大きなポイントになるかと思います。
配当利回りの比較
どちらも2%前後の利回りで差は無く、あまり高い水準ではありません。
経費率の比較
経費率はVIGの安さに軍配が上がります。
DGRWも一般的に見て決して高い数値ではありませんが、VIGと比べてしまうと割高になります。
毎月分配を実施していることなども影響しているのかもしれません。
例えばDGRW、VIGそれぞれに100万円ずつ投資していたとすると
- DGRWの経費率の支払い:約2800円/年
- VIGの経費率の支払い:約600円/年
この差が毎年続くことになります。
設定日の比較
DGRWに対してVIGは歴史が長く、リーマンショック、コロナショックの2回の暴落を経験しているデータがあるということはポイントになります。
今回のコロナショックでは下落幅に大きな差は見られませんでしたが、別の暴落になるとどうなるかはわからないためです。
基本的な違いはわかったけど、肝心の配当(分配)についてもっと詳しく知りたい!
では続いて配当(分配)利回り、増配率の推移を比較します。
DGRW、VIGの配当(分配)利回り、増配率の推移の比較
ここではDGRW、VIGの配当(分配)利回り、増配率を、それぞれ重ね合わせたグラフで比較していきます。
配当(分配)利回り
DGRW、VIGのこれまでの年間配当(分配)利回りの数値及び推移です。
※配当利回り = 年間配当(分配) ÷ 年末株価 で計算しています
- 利回りはどちらも約1.5~2.5%で同水準
配当(分配)増配率
DGRW、VIGのこれまでの年間増配率の数値及び推移です。
- 年毎の変動はDGRWの方が大きめ
- 2015年以降の期間での年平均増配率はDGRW:+10.0%、VIG:+8.3%
配当(分配)金の推移
DGRW、VIGのこれまでの年間分配金の推移です。(増配を考慮)
- VIGは順調に右肩上がり、DGRWはややバラツキあり
- 分配金額は一時VIGが上回るが、基本的にはDGRW>VIG
利回りにはほとんど差がないんだね
配当金だけじゃなくて、株価も合わせるとどうなるの??
では配当再投資込みのトータルリターンを比較しましょう
DGRW、VIGのトータルリターンの比較
DGRW、VIGのトータルリターンの推移を比較しました。
DGRW設定後の2014年から2023年12月末までの期間で、配当再投資込みでの比較です。
- DGRWの方がVIGよりトータルリターンでやや上回る
大きな差ではないけど、トータルリターンだとDGRWの方が上なんだね!
こんな違いが生まれるのは、構成セクターが影響しているのかな??
そうですね、構成セクターの違いも影響しています。
では続いて構成セクター比率も比較しましょう
DGRW、VIGの構成セクター比率の比較
DGRW/VIGを構成するセクター比率を比較します。
下記のグラフは、縦軸に2つ共同じ順番でセクターを並べ、比率を示しています。
(DGRW:2023.9.30時点、VIG:2023.11.30時点)
- セクターの構成は近い(どちらも情報技術がトップ)
- DGRWはVIGに対して情報技術の比率がさらに高く、生活必需品の比率も高い
⇒DGRWの方がコロナ後の情報技術セクターの伸びをより享受し、’22年以降の生活必需品セクターの安定もより強く受けている
それぞれの構成比率が高いセクターの将来性をどう考えるかが、どのETFを選ぶかの重要なポイントになりますね
詳しくわかったけど、結局私はどれを買ったらいいの??
おすすめを教えて!!
では投資目的別のおすすめ銘柄をご紹介します
投資目的別のおすすめ銘柄はどっち?
まずはこれまでの結果を一覧にまとめます。
ティッカー | DGRW | VIG |
分散(構成銘柄数) | 〇 | 〇 |
経費率 | △ | ◎ |
配当(分配)利回り | △ | △ |
増配率の高さ | ◎ | 〇 |
不況耐性 | 〇 | 〇 |
トータルリターン | ◎ | 〇 |
どちらもバランスが良いETFなので、大きな欠点は見当たりません。
ただ、2つを比較した際に少しずつ優劣がつくので、そのポイントをご紹介します。
どちらがみなさんの投資目的に沿っているかを見極めることが重要です
ということで、各投資目的別のおすすめ銘柄をご紹介します。
とにかく経費率を安くしたい方
そんなあなたには「VIG」がおすすめできます。
VIGと比較すると、DGRWの経費率は割高です。
「無駄なお金は少しでも払いたくない!!」という方には経費率が非常に低いVIGはおすすめできます。
ただしDGRWの経費率も他の1%程度あるアクティブファンドなどと比べると決して高すぎる水準ではないので、他の要素も含めてトータルで判断することが重要だと思います。
毎月分配金がほしい方
そんなあなたには「DGRW」がおすすめできます。
配当(分配)金を受け取る目的は人それぞれですが、四半期毎の受け取りよりも毎月受け取った方が、生活費に使う目的でも配当再投資する目的でも使いやすいという方は多いかと思います。
ただしDGRWの毎月支払われる分配金は年間を通じて毎月同じ額が支払われるわけではなく、月ごとにバラバラである点には注意が必要です。
構成する銘柄の配当支払い月が影響しているものだと考えられます。
増配率を重視したい
そんなあなたには「DGRW」がおすすめできます。
前述の通り、2015年以降の期間での年平均増配率はDGRW:+10.0%、VIG:+8.3%で、DGRWが高いという実績を示しています。
ただし、
- 年毎の変動はDGRWの方が大きい
- DGRWは歴史が浅い為、実績データが少ない。今後もこの増配率が続くかは注視が必要
こういった点には注意が必要です。
トータルリターンを重視したい方
そんなあなたには現時点では「DGRW」がおすすめできます。
前述の通り、DGRW設定後の2014年からのトータルリターンの比較ではDGRWの方が高い結果を示しています。
ただし現時点ではそこまで大きな差ではなく、値動きの仕方も近いため、今後も値動きを見ていく必要があります。
まとめ
本記事では、
- DGRW、VIGの基本情報はどう違うの?
- DGRW、VIGの分配金(利回り、増配率)は?
- DGRW、VIGのトータルリターンは?
- DGRW、VIGの構成セクター比率は?
- 投資目的別のおすすめ銘柄はどっち?
について解説しました。
DGRWは「配当の成長性が期待できる、利益の成長性も重視した大型企業」で構成されているのに対し、VIGは「10年以上連続して増配の実績を持つ米国普通株」で構成されています。
どちらも大きな欠点は無くバランスが良いETFですが、詳細を比較すると差が見えてきます。
どちらに投資するか迷われている場合は「経費率」、「分配時期」、「増配率」、「トータルリターン」といったポイントで差があるので良ければ参考にしてみて下さい。
皆さんの投資目的に合った銘柄選定に、少しでも参考になれば嬉しいです。
最後までご覧頂きありがとうございました!
「DGRW」、「VIG」それぞれ個別の情報についても詳しくまとめていますので、合わせてご確認下さい。
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