
アメリカのシェブロンは配当金をどれくらいもらえるの?
株価は?業績は?詳しく知りたい!

こんな疑問にお答えする為、本記事ではシェブロン(CVX)について銘柄分析を行いました
シェブロン(CVX)は米国のエネルギーセクターを代表する大型銘柄で、NYダウにも採用されています。
配当による株主還元にも積極的で、連続増配は37年になります。
- シェブロンの配当金情報(利回り、増配率、配当性向)
- シェブロンの株価情報(現状・S&P500との比較・高配当ETFとの比較・連続増配ETFとの比較)
- シェブロンの銘柄分析(基本情報、事業内容、業績)
- シェブロンの今後の見通し
私は2019年から米国株投資を実践しているブロガーです。
愛する米国連続増配・高配当株をメインに資産運用中です。
配当王、配当貴族といった米国の連続増配銘柄を以下の記事でまとめています。
同じエネルギーセクターの「エクソンモービル」も紹介しています。
結論:[連続増配37年]シェブロン:CVXの配当,株価,銘柄分析と今後の見通し
まず最初に本記事でわかる結論からご紹介します。
<シェブロンの配当金情報>
- 利回り:約3%~6%の比較的高い水準で推移
- 増配率:変動は大きいが、2011年以降の年平均増配率は約6%程度の水準
- 配当性向:全体的に高めの水準で推移
<シェブロンの株価情報>
- 株価:コロナショック前の株価は更新し、最高値付近で推移
- トータルリターン:S&P500、高配当ETFを上回り、連続増配ETFとほぼ同等
<シェブロンの銘柄分析>
- 事業:石油やガスの探鉱、生産、輸送、精製、販売を垂直統合で実施
- 業績:’20年のコロナショックでは需要減により赤字に転落するが、その後回復
<シェブロンの今後の見通し>
- 原油価格の推移、世界的なカーボンニュートラルへの移行速度と、事業方針のマッチング次第
シェブロン(CVX)は140年以上続く米国の大手石油会社で、NYダウ、S&P500指数にも採用されています。
配当金による株主還元に積極的で、連続増配年数は37年で、米国連続増配銘柄の中でも配当貴族という連続増配25年以上の銘柄です。
世界的なカーボンニュートラルが進む中でシェブロンも2050年時点でのネットゼロ※を目指す宣言をしていますが、石油需要が今後どうなっていくかは専門家でも予測に大きな幅があるのが実情です。
シェブロンの株価、業績は原油価格の変動に大きな影響を受ける為、今後の原油価格の推移、世界的なカーボンニュートラルへの移行速度と、事業方針がうまくマッチングするかがシェブロンの今後に大きく影響します。
※1 ネットゼロとは:大気中に排出される温室効果ガスと大気中から除去される温室効果ガスが同量でバランスが取れている状況のこと
ではこれ以降は、上記結論に対する詳細内容をご紹介します。
シェブロン:CVXの配当金情報
それでは早速、配当金に関する情報からご紹介します。
ここでは、
- 配当利回りの推移
- 配当額の推移
- 年増配率の推移
- 配当性向の推移
についてご紹介します。
CVXの配当利回りの推移
シェブロン(CVX)の2010年以降における年間配当利回りの推移です。
※年間配当利回り = 年間配当金 ÷ 年末株価 で計算しています


- 約3%~6%の比較的高い水準で推移
CVXの配当額の推移
シェブロン(CVX)の2010年以降における配当額の数値及び推移です。


- 全体的に右肩上がりだが、停滞する時期もあり
CVXの増配率の推移
シェブロン(CVX)の2011年以降における年間配当増配率の数値及び推移です。


- 増配率の変動は大きい
- 2011年以降の年平均増配率は約6%程度の水準
CVXの配当性向の推移
シェブロン(CVX)の2010年以降における年間配当性向の数値及び推移です。
※配当性向 = 年度毎の(1株当たり配当金÷1株当たり調整後希薄化EPS)×100 で計算


- 全体的に高めの水準で推移
- ’20年はEPSがマイナスの為、配当性向は計算できず


興味あり
利回りは高いけど、配当性向が高くて心配。。。
どんな会社なの?


では株価関係の情報についてご紹介します
シェブロン:CVXってどんな会社?
ここでは
- 株価
- S&P500とのトータルリターンの比較
- 高配当ETFとのトータルリターンの比較
- 連続増配ETFとのトータルリターンの比較
についてご紹介します。
CVXの株価
シェブロン(CVX)の週足リアルタイムチャートです。
※チャートを操作することで表示期間等の変更も可能です。
- コロナショック前の株価は更新し、最高値付近で推移
CVXとS&P500とのトータルリターンの比較
シェブロン(CVX)と、S&P500に連動するETFであるSPYとを比較しました。
2001年以降から2023年5月末までの期間で、配当再投資込みでの比較です。


- 長期におけるトータルリターンで市場平均のS&P500を上回る
CVXと高配当ETFとのトータルリターンの比較
シェブロン(CVX)と、高配当ETFであるVYM、SPYDとを比較しました。
SPYDが設定された’15年以降の比較です。


- 高配当ETFのVYM、SPYDに対してトータルリターンで上回る
CVXと連続増配ETFとのトータルリターンの比較
シェブロン(CVX)と、連続増配ETFであるVIGとを比較しました。
VIGが設定された’06年以降からの比較です。


- 連続増配ETFのVIGに対しトータルリターンでほぼ同等


コロナショックのすぐあとは株価が下がってたけど、そのあとはいい感じだね
どんな会社なの?


では銘柄に関する情報についてご紹介します
シェブロン:CVXの銘柄分析
ここでは
- 基本的な情報
- 事業内容
- 業績
についてご紹介します。
CVXの基本情報
シェブロン(CVX)の基本的な情報です。
ティッカー(正式名称) | CVX(シェブロン) |
本社所在地 | 米国イリノイ州ノースシカゴ |
設立日 | 1879年 |
従業員数 | 約51,900人 |
セクター | エネルギー |
配当時期(支払い月) | 年4回(3/6/9/12月) |
株価 | 158.91 ドル※ |
配当利回り | 3.79 %※ |
連続増配年数 | 37年 |
採用指数 | NYダウ、S&P500 |
シェブロンは140年以上続く米国の大手石油会社で、NYダウ、S&P500指数にも採用されています。
同じく石油会社のエクソンモービルは’20年のコロナショック時にNYダウから除外されましたが、シェブロンは残り続けています。
また世界180ヶ国以上でビジネス展開している多国籍企業でもあります。
CVXの主な事業内容
シェブロン(CVX)の主力事業は以下の通りです。
- 川上事業
石油、ガス資源の探鉱、生産
- 川下事業
石油、ガスの輸送、精製、販売
- ケミカル
石油化学製品の製造販売
シェブロンは石油やガスの探鉱、生産、輸送、精製、販売を垂直統合で一括で行っています。
さらに、化学薬品の製造販売、発電事業なども行っていて、事業規模は多方面に渡ります。
また、代替エネルギー分野への投資も積極的に行っています。
CVXの業績(売上高、営業利益、営業利益率)
シェブロン(CVX)の業績の推移は以下の通りです。


- 業績は波が大きい
- ’20年のコロナショックでは需要減により赤字に転落するが、その後回復
CVXのEPS(1株当たり利益)
シェブロン(CVX)のEPSの推移は以下の通りです。
※EPS = 調整後希薄化EPS を使用


- ’20年は大幅な減少
- 全体的にばらつき大


興味あり
コロナショックは移動が制限されたし、赤字でもしょうがないかもね。。。
そのあと急回復してるし!
今後はどうなるのかな?


では今後の見通しについて紹介します
シェブロン:CVXの今後の見通し
シェブロンの今後の見通しを語る上では、事業に大きく影響する
- 「原油価格」の推移
- 「世界的なカーボンニュートラル」への移行
についてまずご説明する必要があります。
一つずつご説明します。
「原油価格」の推移
前述の事業内容からわかるように、シェブロンの業績は「原油価格」に大きく依存します。
その原油先物価格の直近5年の推移は以下です。


- コロナショックによる移動の制限、工場稼働の低下:原油需要減
- コロナからの回復による移動、生産の回復:原油需要回復
- ロシアのウクライナ侵攻によるエネルギー危機:エネルギー供給量不足懸念
もちろんこの間にも様々な政治的含む要因はありましたが、大きくは3つのポイントで原油価格が上下しています。
続いてシェブロンの直近5年の株価推移は以下です。


上記を見て頂くと、原油価格の上下とシェブロンの株価、業績はほぼ連動している状態がわかるかと思います。
ただし原油価格だけではなく、「世界的なカーボンニュートラル」への移行もシェブロンに大きく影響しています。
「世界的なカーボンニュートラル」への移行
「世界的なカーボンニュートラル」への移行の加速は、まさにコロナショックを起点に始まりました。
以下は2050年までの石油需要の予測を示したグラフです。


上記グラフを見ると、’30年頃がピーク予測だった石油需要の「標準」予測に対し、さらに早くピークアウトする予測も示されています。
新型コロナウイルスによる行動様式の変化、環境政策や技術開発のスピード次第ということです。
’20年から’21年にかけて、日本も含め各国で次々に脱炭素に向けた大きな目標、政策が打ち出されています。
これを受けて各社はカーボンニュートラルに向けた経営目標の変更、宣言をしてきましたが、シェブロンも例外ではなく経営シナリオを見直す必要性に迫られました。
その結果、2021年10月にシェブロンは「2050年までにスコープ1※1とスコープ2※1でネットゼロ※2目標を目指す」ことを宣言しました。
※1 スコープ1、2とは:下図のように、自社による直接的な温室効果ガスの排出及び電気等の使用による間接排出


※2 ネットゼロとは:大気中に排出される温室効果ガスと大気中から除去される温室効果ガスが同量でバランスが取れている状況のこと
今後の見通し
上記のこれまでの経緯から、今後のシェブロンの見通しは大きく分けて以下3通りの予測が立てられます。
1.カーボンニュートラルが現在の予測よりペースダウン
⇒ 化石燃料への需要が増加し、シェブロンの利益は増加/株価、配当も増加
2.カーボンニュートラルは予測通り加速して推進 / シェブロンも脱炭素を加速させ、新たなビジネスモデル、収益を確保
⇒ 利益増加/株価、配当も増加
3.カーボンニュートラルは予測通り加速して推進 / シェブロンはうまく対応出来ず
⇒ 利益減少/株価、配当も減少
将来は誰にもわかりませんが、程度の違いはあれど必ず上記1~3のどれかに収束します。
投資をする際には、こういった外部要因のシナリオを自分なりに予測を立てて、その予測に沿った投資対象に投資をすることが必要だと考えます。
まとめ


本記事では、
- シェブロンの配当金情報(利回り、増配率、配当性向)
- シェブロンの株価情報(現状・S&P500との比較・高配当ETFとの比較・連続増配ETFとの比較)
- シェブロンの銘柄分析(基本情報、事業内容、業績)
- シェブロンの今後の見通し
について解説しました。
<シェブロンの配当金情報>
- 利回り:約3%~6%の比較的高い水準で推移
- 増配率:変動は大きいが、2011年以降の年平均増配率は約6%程度の水準
- 配当性向:全体的に高めの水準で推移
<シェブロンの株価情報>
- 株価:コロナショック前の株価は更新し、最高値付近で推移
- トータルリターン:S&P500、高配当ETFを上回り、連続増配ETFとほぼ同等
<シェブロンの銘柄分析>
- 事業:石油やガスの探鉱、生産、輸送、精製、販売を垂直統合で実施
- 業績:’20年のコロナショックでは需要減により赤字に転落するが、その後回復
<シェブロンの今後の見通し>
- 原油価格の推移、世界的なカーボンニュートラルへの移行速度と、事業方針のマッチング次第
シェブロン(CVX)は140年以上続く米国の大手石油会社で、NYダウ、S&P500指数にも採用されています。
配当金による株主還元に積極的で、連続増配年数は37年で、米国連続増配銘柄の中でも配当貴族という連続増配25年以上の銘柄です。
世界的なカーボンニュートラルが進む中でシェブロンも2050年時点でのネットゼロ※を目指す宣言をしていますが、石油需要が今後どうなっていくかは専門家でも予測に大きな幅があるのが実情です。
シェブロンの株価、業績は原油価格の変動に大きな影響を受ける為、今後の原油価格の推移、世界的なカーボンニュートラルへの移行速度と、事業方針がうまくマッチングするかがシェブロンの今後に大きく影響します。
※1 ネットゼロとは:大気中に排出される温室効果ガスと大気中から除去される温室効果ガスが同量でバランスが取れている状況のこと
皆さんの投資目的に合った銘柄選定に、少しでも参考になれば嬉しいです。


最後までご覧頂きありがとうございました!
配当王、配当貴族といった米国の連続増配銘柄を以下の記事でまとめています。
同じエネルギーセクターの「エクソンモービル」も紹介しています。
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